前回どの化粧品を勧めて、何を悩んでいて、どのサンプルを渡したか。この手の記録を残したい店は多いのに、スマレジの会員情報には書く場所がほとんどありません。
結果、紙のカルテか、店長の記憶で回すことになります。会員機能でどこまでできて、どこから別の仕組みが要るのかを整理します。
まずプランを確かめる
この話はプランが前提になります。公式ヘルプにはこう書いてあります。
本ページの機能をご利用いただくには、プレミアムプラスプラン以上のご契約が必要です。
つまり、スタンダードやプレミアムでは会員機能そのものが使えません。顧客を扱うアプリを検討する前に、ここを最初に確かめてください。化粧品店やサロンでカルテを持ちたいなら、実質的にプレミアムプラス以上が入口です。
会員情報に入るもの、入らないもの
会員の登録は管理画面の『会員 > 会員登録 > 新規登録』から行います。入るのは、人を特定して売上を紐づけるための項目です。
- 会員コード(必須): 会員に固有の数値。スマレジ・アプリでコード検索するときに使う。バーコードで検索するなら、読み取った値をここに入れる
- 会員番号: 会員コードとは別の管理用の値。販売レシートに印字される。半角英数字20文字以内
- 会員ランク: ゴールド、プラチナのような区分。ランクごとにポイント付与率を変えられる
会員数が多ければCSVでの一括登録もできます。
入らないのは、時系列の記録です。「8月の来店で乾燥の相談を受け、Aのサンプルを渡した」のような行を何本も積む場所は、会員マスタにはありません。メモ欄に書き足していく運用は、数ヶ月で限界が来ます。
台帳を別に持つならスマレジを正本にする
台帳を別の仕組みで持つとき、最初に決めるべきは「どちらが正本か」です。
顧客・取引・ポイントはスマレジを正本にし、外側の台帳はそれを見るだけで書き戻さない。この役割分担を先に決めておかないと、どちらの名前が正しいのか分からない状態になります。
ただし、コピーを一切持たないという選択は取れません。スマレジには顧客を氏名や電話番号で検索するAPIがありません。店頭で「山田さん」を引くためだけに、検索に必要な項目は手元に持つことになります。
顧客情報は「検索に要るものだけ」持つ
ここが設計の分かれ目です。コピーを持つと決めたとたん、つい全項目を持ちたくなります。でも接客記録のアプリは、肌悩みやアレルギーのような機微な情報を扱います。持つ項目が多いほど、万一のときの損害が大きくなります。
項目を必要性で3つに分けると整理できます。
- 手元に持たざるを得ない: 氏名、かな、電話番号。検索と一覧に使うので、これがないと店頭で引けない
- 見るときだけ要る: 会員ランク、ポイント残高。詳細画面で見るだけなので、その場でスマレジから取ればよい
- そもそも要らない: 使っていない項目。メールアドレスや生年月日を施策に使っていないなら、持たない
判断の基準は単純です。その項目で検索していないなら、手元に置く理由はありません。
Skinote お客様台帳でやっていること
この設計で作ったのが「Skinote お客様台帳」です。スマレジを顧客・取引・ポイントの正本とし、その上に接客・カウンセリング・サンプリングの時系列ログと、業種別のカスタム項目を重ねます。Skinote 側で顧客や取引を編集してスマレジに書き戻すことはしません。
顧客の同期は、会員の登録・変更・削除をWebhookで受けて反映します。ポイント残高は保存せず、画面を開いたときに読みます。手元に残すのは氏名・かな・電話番号・会員コード・最終来店日までで、メールアドレス・生年月日・性別は持ちません。
対象プランは先に書いたとおり、会員機能が使えるプレミアムプラスプラン以上です。実際のプラン名と条件は契約によるので、導入前に現在の契約を確かめてください。
